「軽貨物」という言葉は聞いたことがあっても、実際にどこまで頼めるのかは意外と知られていません。この記事では、配送を外部に委託しようと検討している企業のご担当者に向けて、軽貨物配送の基本を整理します。
軽貨物配送とは
軽貨物配送とは、軽自動車(黒ナンバー)を使って荷物を運ぶ運送サービスのことです。正式には「貨物軽自動車運送事業」と呼ばれ、国土交通省への届出をおこなった事業者だけが営業できます。
街でよく見かける宅配便の小型車をイメージされるかもしれませんが、実際の用途はそれだけではありません。企業間の書類や部品の輸送、医療機関の検体回収、店舗への備品補充など、BtoBの現場で幅広く使われています。

一般貨物(トラック便)との違い
よく比較されるのが、2トン車や4トン車を使う一般貨物運送です。両者の違いを整理すると次のようになります。
| 軽貨物 | 一般貨物 | |
|---|---|---|
| 車両 | 軽自動車(軽バン・軽トラック) | 2t〜10tトラック |
| 積載量の目安 | 〜350kg程度 | 2t〜10t |
| 得意な荷物 | 小口・少量・急ぎ | 大口・大量 |
| 小回り | 狭い道・住宅街も可 | 大型車進入不可の場所あり |
| 費用感 | 小口なら割安 | 大量輸送で割安 |
つまり「少ない荷物を、早く、細かい場所へ」運ぶのが軽貨物の得意分野です。1個口だけの緊急配送や、毎日決まった時間の巡回など、大型トラックでは対応しにくい仕事に向いています。
企業が軽貨物を使う主な場面
- 取引先へ書類や部品を今日中に届けたい(スポット便)
- 毎日決まったルートで店舗や事業所を回りたい(定期・ルート配送)
- 1台を貸し切って自社専用に使いたい(チャーター便)
- 医療機関から検体を時間どおりに回収したい(医療用検体配送)
いずれも「自社の社員が自分の車で運んでいる」業務を置き換えられる領域です。人手不足や働き方改革の影響で、こうした業務を外部に委託する企業が増えています。
料金の考え方
軽貨物配送の料金は、距離・荷物量・頻度で決まるのが一般的です。当社の場合、スポット便は走行距離に応じた距離制料金で、10kmまで5,000円、30kmまで7,000円、100kmまで20,000円(いずれも税別)が目安になります。
毎日の定期便であれば1日コース20,000円〜、半日コース16,000円〜の固定料金で運用できるため、月々のコストが読みやすくなります。
「うちの場合はいくらになるのか」は、配送物・区間・頻度をお伝えいただければ無料でお見積もりいたします。
軽貨物で運べるもの・運べないもの
軽貨物車両の積載量はおおむね350kgまでです。この範囲であれば、書類1通から家電1台程度まで幅広く対応できます。実際によくお預かりするのは、書類・部品・試作品といった小口の荷物、店舗の備品、パソコンや事務機器、そして医療用の検体です。
一方で、軽自動車の荷室に収まらない大型家具、危険物、現金・有価証券、生き物などはお受けできません。荷物のサイズが微妙な場合は、おおよその寸法を教えていただければ積載可否をその場で判断できます。
「黒ナンバー」とは何か
軽貨物車両のナンバープレートは黒地に黄色の文字です。これは事業用(営業用)の軽自動車である証で、運輸支局への届出をおこなった車両にだけ交付されます。
黄色地に黒文字の自家用ナンバーで他人の荷物を有償で運ぶことは法律で認められていません。委託先を選ぶ際は、車両が黒ナンバーであるかどうかが、最低限の適法性を確認する目印になります。
あわせて、貨物保険への加入状況も確認しておくと安心です。届出制の業種であるため、車両は用意できても補償体制が整っていない事業者が存在するのが実情です。
よくある質問
軽貨物は1個だけでも頼めますか?
はい。1個口・単発のご依頼から承っています。定期契約は必要ありません。スポット便として距離制料金(10kmまで5,000円/税別)で対応します。
宅配便とは何が違いますか?
宅配便は複数の荷主の荷物をまとめて運ぶため、営業所での積み替えが発生します。軽貨物の直行便は集荷先から配達先まで積み替えなしで運ぶため、到着時刻が読みやすく、荷物が他の荷物と混ざりません。
当日中に届けてもらえますか?
県内であれば当日対応が可能なケースが多くあります。近くを走行中の車両を向かわせられるかで決まりますので、まずはお電話(083-256-0632・受付9:00〜16:00)でご相談ください。
この記事のまとめ
軽貨物配送は、企業の「少量・急ぎ・細かい場所へ」という配送ニーズに応えるための手段です。最後に要点を整理します。
- 軽貨物とは軽自動車(黒ナンバー)で荷物を運ぶ運送事業のこと。届出をした事業者だけが営業できる
- 積載量の目安は350kg程度。小口・少量・急ぎの配送を得意とする
- スポット便・定期便・チャーター便・医療用検体配送など、用途に応じた形態がある
- 料金は距離・荷物量・頻度で決まる。スポットは10kmまで5,000円(税別)が目安
- 委託先を選ぶ際は、黒ナンバーであることと貨物保険への加入を確認する
「これは軽貨物で頼めるのか」という判断に迷ったら、荷物の内容と区間をお伝えください。可否と概算料金をその場でご回答します。